薬剤師3年で会社員を辞めてフリーランス薬剤師に。

働き方

薬剤師として3年目の朝。
コーヒーの湯気が立ちのぼるリビングで、ふと心に浮かんだ言葉がありました。

「このままずっと、誰かに雇われて働くのかな……?」

別に会社が嫌いだったわけじゃない。
安定した給料もあったし、仲間にも恵まれていた。
けれど、どこかでくすぶっていたのです。

「もっと自分で選び、自分で動いてみたい」
「失敗してもいいから、自分の責任で生きてみたい」

そんな思いは、朝の湯気のように、日に日に大きく、形を持つようになっていきました。


誰かの予定表に生きること

毎朝、同じ時間に家を出て、
決まったルールに従い、上司の指示に沿って動く。

悪くはない。むしろ、それが“普通”のことだとわかっている。
でもふとした瞬間に、問いが浮かびます。

「このまま一生、誰かの予定表に合わせて生きるのだろうか」


自由に働く人との出会い

転機は、ある日のこと。
応援勤務先で出会った薬剤師さんが、こんなことを言いました。

「僕、フリーランスでやってるんですよ」

働く場所も日数もすべて自分で決める。
契約も直接交渉する。

――そんな世界があるなんて。
その姿は、同じ薬剤師とは思えないほど、自由に見えました。

その瞬間の驚きと羨ましさは、今でも忘れられません。


初めての“自分の仕事”

「やってみたい」
そう思ったら、あとは行動するだけでした。

準備を整えても、最初の数週間は仕事ゼロ。
夜中にスマホを眺めながら、「戻った方がいいのかな」と不安に揺れたこともあります。

それでもようやく最初の契約が決まったとき。
契約書にサインしたペン先が、まるで自分の人生に線を引くように思えました。


生き方を選ぶということ

今は、働く場所も、働き方も、すべて自分で決めています。
責任は重いけれど、そのぶん得られる自由と納得感は大きい。

何より、自分で選んだ道を歩いているという感覚が、毎日の景色を少しずつ変えていきました。


あなたへ

もし今、働き方にモヤモヤを抱えているなら。
自分の選択に、ほんの少しでも迷いがあるなら。

大切なのは、スキルや肩書きよりも、
「やってみたい」と思ったときの自分の声に耳を傾けることかもしれません。

僕がフリーランスになった理由は、ただ一つ。

「もっと、自分の力で生きてみたかったから」

それだけです。
でも、その小さな理由が、確かに僕の人生を変えてくれました。

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