「仕事なくなったらどうするの?」フリーランス薬剤師の収入不安の正体と対策

働き方

こんにちは、Pharmalance(ファーマランス)のはしけんです!

薬剤師3年目の僕は、現在フリーランス薬剤師として調剤薬局で働いています。
正社員として働いていた時期もありましたが、今は会社に属さず、自分の力でスケジュールを組み、現場に立ち、必要とされる場所で必要とされる分だけ働いています。

そんなある日のこと。
薬剤師時代の同期と久しぶりに飲みに行った時、こんなふうに聞かれました。

「フリーランスって仕事なくなったらどうするの?」

正直この質問って、すごく本質を突いていると思いませんか?

フリーランスとして働く薬剤師の誰もが一度は抱える不安。
それがまさに「仕事が途切れたとき、どうするのか?」という問題です。


結論|不安の正体は“お金”だった

僕自身、この問いに
「仕事なんか、なくならないから不安なんてゼロ!」
なんて胸を張って答えるつもりはありません。

この不安の正体をじっくり掘り下げていくと、見えてきたのはとてもシンプルなものでした。

それは、収入がゼロになることへの恐れ。つまり“お金の不安”です。

会社員であれば、仕事が多少うまくいかなくても毎月の給与が振り込まれます。
でも、フリーランスはそうではありません。
自分で案件を獲得し、スケジュールを埋めなければ、翌月の収入は保証されない。

この「不安定さ」が、僕たちフリーランス薬剤師にとって最大のハードルになります。

はしけん
はしけん

フリーランス薬剤師として働くうえで、不安はつきものです。

大切なのは「不安を消すこと」ではなく
それに対する具体的な対策を持っておくこと。

準備さえしておけば心の安定につながりますので
ここではその方法をいくつか紹介します


対策1|仕事がなくなるリスクを正しく理解する

では実際、フリーランス薬剤師として“仕事がゼロになる可能性”はどれくらいあるのか?
理解しておくことが大事だと思います。

僕が現場を回る中で感じていることを、冷静に分解してみました。


繁忙期・閑散期の波はあるものの、少ない

薬局の人手不足が一年中続いるところも多いです。
常に「誰か来てくれないか」という声があるのが実情です。

派遣薬剤師の需要は尽きていない

派遣会社を通して薬剤師の求人が常に出ている時点で、フリーランス薬剤師にも確実に需要があります。

フリーランス薬剤師を雇うメリットを理解する経営者は増えている

とはいえ実際に活動しているフリーランス薬剤師はまだまだ少なく、「即戦力で来てくれる人」が不足している地域は数多く存在します。

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結論

仕事が「完全にゼロになる」可能性は限りなく低いと感じます。
人手不足が慢性化している業界である以上、案件は常に存在します。ただし、地域を限定しすぎるとリスクは高まります。
複数の薬局とのネットワークを持ち、柔軟に動ける体制を整えていれば、仕事が途切れる心配はほぼありません。


対策2|仕事の獲得ルートを複線化する

次に重要なのは、“仕事をどうやって取るか”という戦略。

これは大きく3つに分けて考えています。

人脈からの紹介

これが一番リアルで強いです。僕は、以前一緒に働いた薬局の薬剤師や上司、管理薬剤師さん、現在働いている薬局の方に「今どこか困ってる薬局ありますか?」と声をかけることがあります。

驚くほど「実は…」という返答がもらえるんです。やっぱり信頼関係があると、話が早い。

経営者と知り合う

薬剤師会などに参加して、経営者と知り合うのも良い手段と思います。
そこでフリーランス薬剤師のメリットを説明できたらいいですね!

しかし、どんなに実力があっても、信頼を損ねたら仕事は続きません。

  • ドタキャンしない
  • 報連相をしっかりする
  • 現場のやり方に敬意を払う

こうした基本を徹底することで、またお願いしたい人になれるのだと思います。

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対策3|生活コストを見直し、備える

もうひとつの重要な軸は、収入が不安定になったときの“守り”です。

僕が意識しているのは以下のポイントです。

  • 生活防衛資金を確保する
    3〜6ヶ月分の生活費は常に確保しておくことで、仮に1ヶ月契約がなかったとしても冷静に動けます。
  • 固定費を抑える
    家賃、通信費、サブスク…「無駄かも?」と思ったら一度見直し。小さな節約が大きな安心につながります。
  • 毎月の入出金を把握する
    フリーランスは“お金を稼ぐ”以上に“お金を守る力”が大切だと思っています。税金や保険の支払いもあるので、キャッシュフローを常に意識しています。

対策4|正社員との違いを受け入れる

正社員には正社員の良さがあります。
毎月決まった給料がもらえること、社会保険や厚生年金が整っていること、与えられた業務をきちんとこなせば評価されること。

一方で、僕にはその環境が合いませんでした。
「もっとこうした方がいい」と思ったら口を出したくなるし、やらされ感のある仕事にはモチベーションが続かない。

フリーランスは、すべてが自己責任。
でも同時に、すべてを自分で選べる自由があります。
だからこそ、うまくいったときの満足感は大きく、逆に失敗したとしても納得感を持って受け止められるのです。

対策5|不安と共存する力を育てる

不安をゼロにすることは、現実的には不可能です。
でも大切なのは「不安を放置しないこと」。

何が不安なのかを言語化し、どうすれば回避できるかを事前に準備しておけば、その不安は「コントロールできる不安」に変わっていきます。

僕にとって大事なのは、「不安をなくすこと」ではなく、「不安に備えて行動できているか」。
そう考えることで、心の安定も保てるようになりました。

僕がフリーランスを続けたい理由

フリーランス薬剤師には、リスクも不安もあります。
それでも僕がこの働き方を選び続けたいのは、人生のハンドルを自分で握っている実感があるからです。

どこで働くか。
誰と働くか。
どんな条件で働くか。

すべてを自分の意思で決められる。
これは僕にとって、何よりのやりがいであり、モチベーションになっています。


これからフリーランスを目指す人へ

もし今、あなたが
「フリーランス薬剤師になりたいけど仕事がなくなったらどうしよう…」
と不安になっているとしたら、それはとても自然なことです。

でも大丈夫。
不安の正体を知って、対策を打てば、ちゃんとコントロールできるようになります。

会社員の不安は「自分ではどうにもできない悩み」が多いのに対して、
フリーランスの不安は「自分で動けば変えられる悩み」がほとんどです。

だからこそ、まずは小さくてもいいから一歩踏み出してみてください。
一歩動けば、見える景色は確実に変わります。


まとめ|不安を「理解して、管理する」

  • フリーランス薬剤師の一番大きな不安は「お金」
  • でも、派遣薬剤師の需要はしばらく続く
  • 不安はゼロにするより、“備えて動く”ことで小さくできる
  • 主体的に生きたい人にとって、フリーランスは最高の選択肢

不安があるのは、挑戦している証拠です。
その不安とどう付き合うかが、未来を変える鍵だと僕は思っています。

不安を抱えながらでも進んでみる。
その姿勢こそが、フリーランス薬剤師として生きるための第一歩です。

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