フリーランス薬剤師になって、人生の舵を握れた話

働き方

すべての判断を自分で下せるようになって、人生の舵を取ってると感じた

誰かに雇われて、決められた時間に出勤して、決められた通りに働く。

それが当たり前だと思っていた会社員時代。
でも今、僕はこう思います。

「いま、人生のハンドルを握っているのは、自分だ」と。

フリーランス薬剤師として独立してから、働く場所も、時間も、人間関係も、全部“自分で決める”世界に変わりました。

その瞬間から、世界の見え方がまるで違ったんです。


開業届を出したときの手の震えを、今でも覚えてる笑

フリーランスになると決めて、まずやったのが開業届の提出でした。

スマホで開業届を提出しただけ。でも、なぜかドキドキしてた。
名前を書いて、屋号を入れて、職業欄に「薬剤師」って書いたとき、妙に緊張したんです。

「え…こんなあっさりで、人生が動くの?」

そんな感覚でした。

でも、確かにその日から、物事は少しずつ自分の判断で動き始めたんです。

会社員時代、「誰かの人生を代わりに生きてる気分」だった

大手の薬局に勤めていた3年間。待遇に不満があったわけじゃない。

でも、心のどこかに、ずっと小さな違和感がありました。

  • 休暇を取るにも、誰かの許可がいる。
  • 店舗で新しい取り組みをしようとしても、「上の承認が必要です」と返される。
  • 会社が定めた“今期の目標”に沿って、数字を埋める作業。

やりがいよりも、「決まった通りに動く」という感覚の方が強かった。

特に嫌だったのが、評価制度。
どんなに忙しい店舗を回しても、加算を積極的に取っても、上には響かない。
結果、同期が昇格していく中、自分は置いてけぼりだった。

そのたびに思ったんです。

「ここでは、誰かが決めたルールの中で、評価されるかどうかがすべてなんだな」と。


フリーランスになって気づいた、“全部自分でやる”という当たり前のこと

独立して最初に思ったのは、「何もしなければ、何も始まらない」ということ。

派遣会社が仕事をくれるわけじゃないし、上司がスケジュールを組んでくれることもない。
契約の話も、保険の手続きも、税金のことも、全部自分で調べて、動く必要がある。

保険に申し込もうとしてうまくいかず、2週間スタートが遅れたこともありました。
契約書の作り方をネットで調べて、間違ってないか何度も読み返して、ようやく提出できた日もありました。

でも、その「自分で決めて、自分で動いて、自分で責任を取る」日々が、だんだん心地よくなってきたんです。

「えっ、契約してくれるんですか?」と言いたくなった初めての交渉

はじめて自分で薬局にアプローチして、契約が決まったときのこと。

正直、自信なんてなかったです。
「どこの誰ともわからない人間と、わざわざ契約してくれるんだろうか?」って。

でも、誠実に話すことを心がけました。
服装、言葉遣い、名刺の渡し方、メールのレスポンス——当たり前のことを丁寧に。

薬剤師として突出したスキルがあったわけじゃないけれど、
「現場でちゃんと動けること」「真摯に頑張ること」「加算をとれること」を伝えたら、話が通った。

「あ、フリーランスでも通用するかもしれない」

そのとき、初めて実感できたんです。

平日の午前、静かなカフェでブログを書いて思ったこと

会社員のときには、絶対にできなかったこと。

今は、平日の午前中に好きなカフェでコーヒーを飲みながらブログを書いたり、
空き時間に有料カフェスペースで打ち合わせしたり、それも経費で処理できたりする。

そのひとつひとつが、「ああ、自由ってこういうことなんだな」と感じさせてくれる。

もちろん、全部が楽しいわけじゃない。責任もプレッシャーもある。
でも、誰かに決められる人生じゃなく、自分で選んで動かせる人生は、想像以上に心地いい。

もし、今モヤモヤしている薬剤師さんへ

僕は大手の薬局で3年間働きました。
でも、昇格はしませんでした。評価もされませんでした。

それでも、あの3年間で現場を回す力、加算を取る力、人と丁寧に向き合う姿勢は身につけたと思っています。

フリーランスになるのに、特別な才能はいりません。
大事なのは、「やってみたい」という気持ちと、「ちゃんと責任を持って動けるか」どうか。

あなたもきっと、舵を握れると思います。

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