はじめに
「フリーランス薬剤師って実際、仕事あるの?」
「自分に需要なんて本当にあるの?」
これは、独立を考えた薬剤師なら必ず一度は抱く不安だと思います。
僕も開業届を出した直後は、先の見通しが立たず「本当にやっていけるのか…?」と焦っていました。
でも実際に薬局で働き、経営者やスタッフと関わるなかで気づいたんです。
需要は統計ではなく、現場の声にこそ表れている ということに。
この記事では、僕が現場で実際に聞いた声や経験をもとに、フリーランス薬剤師が求められる理由をまとめます。
理由①:派遣よりコストが安いから
ある薬局の社長さんからこんなことを言われました。
「派遣だとマージンが30〜40%も取られるから、フリーランスに直接お願いできるのは助かるよ。」
派遣薬剤師を1日使えば、薬局は時給4,000円に加えてマージン分で約45,000円以上の負担になります。
一方、フリーランス薬剤師はマージン不要。
経営者にとっては、同じスキルでも直接契約の方が経済的にありがたいなのです。

理由②:契約がシンプルで依頼しやすいから
フリーランスとの契約はとてもシンプルです。
実際にある経営者からは、
「契約書さえあれば、来週からでもお願いできるのが助かる」
と言われたことがあります。
雇用契約のように人事や労務のしがらみがないため、
“必要なときだけ呼べる外部の即戦力”として活用しやすいのが大きな特徴。
たとえば人員不足が急に出たときでも、
「急だけど来週から来てくれない?」
といった依頼が実際にありました。
経営者にとって、スピード感をもって人手を補える安心感は非常に大きなメリットです。
理由③:同じ人が来る安心感があるから
派遣薬剤師の場合、毎回「誰が来るかわからない」という不安がつきまといます。
ガチャみたいですね
そのたびに細かい引き継ぎが必要になり、現場の負担は意外と大きいものです。
一方で、フリーランス薬剤師は継続して関わることが多いため、
患者さんの服薬指導のクセや背景、処方箋の特徴まで理解した状態で働けます。
実際に、ある管理薬剤師さんからは
「引き継ぎなしで即戦力として動いてくれるから、助かる」
と感謝されたことがあります。
つまり、フリーランスは「現場の安心感を生む人材」として、確かな価値を持っているのです。
理由④:主体的に動くから
フリーランスは雇われていない分、自分で価値を示さないと契約が続きません。
だからこそ、自然と責任感や意識が高まります。
僕自身も、初めての現場で「この加算、算定できそうです」「こうすれば業務が効率化できますよ」と提案しながら動きました。
結果として「またこの人に来てほしい」と評価されました。
経営者にとっては「ただの作業者」ではなく「改善提案できる人」が本当にありがたい存在なのです。
でも、やっぱり、薬剤師として自分の価値は磨き続けないといけないですね。

理由⑤:仕事しやすい関係が築けるから
僕はいい意味でドライに仕事するようにしています。
業務委託契約は、あくまで「お互いの役割を果たす」関係です。
僕は自分の責任を果たすことに集中し、職場内の人間関係や派閥に巻き込まれないよう心がけています。
現場スタッフからも、
「余計な気を使わず、純粋に仕事に集中できるから助かる」
と言ってもらえたことがあり、これはまさにフリーランスだからこそ生まれるメリットだと感じています。
さらに、名刺交換・契約書の整備・丁寧なメール対応といった基本的なビジネスマナーを押さえるだけで、
「この人は信頼できる」「安心して依頼できる」と思ってもらえるのも、大きなポイントです。
僕が「需要がある」と実感した瞬間
- 加算提案が評価された
服用薬剤調整支援料や外来服薬支援の提案をしたら「任せてよかった」と言われた - 投薬スピードで現場を回した
昼休み前の混雑時に一気に患者さんをさばき、流れを作ってくれて助かったと評価された - 紹介で仕事が広がった
知り合いの社長経由で別の薬局を紹介してもらい、契約につながった - 契約時の対応で信頼を得た
名刺・契約書・メール対応を丁寧にしただけで「安心して依頼できる」と言われた
まとめ|需要は“信頼”で生まれる
フリーランス薬剤師は「仕事がなくなるかも…」という不安がつきものです。
でも現場のリアルな声を聞けば、需要は確実に存在していると実感できます。
そして、その需要を決めるのは次の3つ。
- 売上に貢献できるか
- 現場を円滑に回せるか
- 一緒に働きたいと思ってもらえるか
結局のところ、“稼げる人”ではなく“頼られる人”が仕事を得続けるのです。
これからもフリーランス薬剤師を目指す方に、僕自身の経験と現場の声を届けていきます。
あなたの挑戦を心から応援しています。
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