「フリーランス薬剤師って、不安定で危ないんじゃない?」
これは、僕がフリーランスに切り替えようとした時、何度も言われた言葉です。
正直、全くの嘘じゃありません。実際に不安定さもリスクもあるんですよ..
僕はそれでもやる価値があると思ってこの道を選びました。
今回は、薬剤師3年目の僕が実際にフリーランスとして働く中で感じた「不安定さ」と「自由」、そして「それでも挑戦する意味」について、できるだけ正直に書いてみたいと思います。
自己紹介:なぜフリーランス薬剤師になったのか
こんにちは、はしけんです!
僕はもともと、大手ドラックストアで会社員薬剤師として働いていました。
「安定してる」「給料もそこそこいい」
そう言われる仕事だし、確かにそれは事実でした。
でも、正直に言うと息苦しかったのも事実です
- 休みは自分で決められない
- 長期休暇を取るのにも、周りの顔色を窺わないといけない
- 評価は「一緒に働いていない人」が決める
- ノルマや課題、会議、研修…必要ないと思うことにも時間を取られる
給料だって「安定」こそあるが、大きく上がる見込みはなかった。
むしろ、経営が厳しくなると「下がるかもしれない」不安もあった。
上の人間を見て「自分も将来こうなるのか」と思うと、ワクワクするどころか不安しか芽生えなかった。
「どうせ負荷をかけられるのは現場の人間なのに、評価も給料も報われない」
そんな風に感じてしまったんです。
それならいっそ、もっと自由に、自分の意志で場所を選んで、一緒に働く人も選びたい。
休みは自分で決めたい。
評価も「顔が見える、一緒に働く人」からされたい。
もっともっと主体性を感じながら働きたい
そう思ったのがフリーランス薬剤師を選んだきっかけです。
結論:フリーランス薬剤師は不安定。それでも「自由を得る選択」だと思う
先に結論をはっきり言います。
フリーランス薬剤師は不安定です。危ない側面もある。
「やめた方がいい」と言う人の気持ちもよく分かる。
でも、その不安定さを引き受けてでも、自分の意思で動きたい人には間違いなく価値がある働き方だと思っています。
自由には責任が伴う。けれどその責任を取れるなら、会社員では得られない裁量や働き方を手に入れられる。
不安定だと言われる理由
まず、「不安定だ」「危ない」と言われる理由を整理すると、確かにこういうポイントがあります。
仕事が切れるリスク
会社員と違って、仕事が「あることが当たり前」ではありません。
実際、僕も独立したての頃は「案件ゼロ」でした。
サイトに登録しても仕事が見つからない。
どんどん減っていく預金残高を見て、本当に一文無しになるんじゃないかと焦りました。
収入が一定じゃない
月給制じゃないので、働いた分だけ収入になる。
逆に言うと「働かなかったら収入ゼロ」です。
病気や怪我をしたら?仕事が取れなかったら?
そんな不安が常に頭をよぎります。
社会保険や税金も自分で管理
会社員なら天引きで楽だった社会保険や年金、税金も自分で管理しないといけない。
確定申告や経費管理、全部自分の責任です。
会社に守られない孤独
トラブルやクレーム対応も、派遣元や会社に「丸投げ」はできない。
責任は自分に返ってきます。
何より、「同僚」という安心感も薄くなる。
実際に感じた一番の不安
一番不安だったのは、やっぱり独立直後。
案件がない。収入ゼロ。
「フリーランス薬剤師」という働き方がまだ浸透していないから、募集も少ない。
「このまま本当に仕事がなかったらどうしよう」
減っていく残高を見て、夜眠れない日もありました。
でも、そこで一つ思ったのは
「この働き方をもっと広めたい」
需要はあるのに仕組みが整っていないからこそ、自分がその道を作りたいと思いました。
それでもフリーランスを選んだ理由
それでも僕がこの道を選んだのは、「自由」があったからです。
- 働く場所を自分で決められる
- 一緒に働く人も自分で選べる
- 働く日も休む日も自分で決められる
- 経費を何に使うかも自分で決められる
正社員時代に感じていた、「縛られる」「コントロールされる」というストレスがなくなった。
それだけで、心がものすごく軽くなったんです。
もちろん、働かないのも自由。だからこそ自己管理は超大事です。
怠けることもできるけど、それは結局自分に返ってくる。
責任を自分で取る分、自由を得られる。
最初に仕事を取った時の話
「最初にどうやって仕事を取ったんですか?」とよく聞かれます。
僕は、派遣で単発勤務をしていた薬局で、事務さんに「人手が不足しているところがある」と紹介してもらったのが最初の契約でした。
その時に、ちゃんと名刺を渡していたのも良かったかもしれません。
フリーランスは結局「人との繋がり」が大きい。
営業というと大げさだけど、「会った人に自分のことを覚えてもらう」ことはすごく大事だと思います。
フリーランス薬剤師として求められること
僕は薬剤師3年目で、これまで15以上の薬局を経験してきました。
その中で、契約はこれまで3件、お声がけいただいたのも含めると5件。
現場では、「早くなじむ力」「スピード感」「コミュニケーション能力」がすごく大事だと実感しています。
在宅対応をすることもあるので、医師や看護師、患者さんとのコミュニケーションも密です。
その場その場の医療に深く関わっていく覚悟も必要だと思っています。
それでも挑戦したい人へのアドバイス
フリーランス薬剤師は、不安定さは確かにあるし、誰にでもおすすめはしません。
でも、自分の働き方を自分で決めたい人には間違いなく魅力的な選択肢です。
僕が一番気をつけたのは「信頼されること」。
一度信用を失えば、次はありません。
だからこそ、初めての現場でもスピード対応や現場理解を心がけ、経費管理や保険、税金もきちんと準備してきました。
まとめ:不安定さを引き受ける自由
フリーランス薬剤師は不安定で危ない。
それは事実だし、甘く見ていいものではありません。
でも、その不安定さを受け入れてでも、自分で決める自由を得たいなら、やる価値はある働き方です。
「縛られない代わりに責任を持つ」
それを楽しめる人には、これ以上に面白い選択肢はないと思っています。
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