【実体験】フリーランス薬剤師になってマイナンバーカードの使用頻度が10倍になった話

書類・提出関係

みなさん、マイナンバーカード、ちゃんと使っていますか?

会社員だったころの私は、正直に言います。あのカード、引き出しの奥に眠っていました。健康保険証も持っている。身分証明なら運転免許証がある。「マイナンバーカード、別にいらなくない?」そう思っていました。おそらく、同じように感じていた方も多いんじゃないかと思います。

でも——フリーランスになった瞬間、世界が変わりました。


フリーランス薬剤師は「一人会社」。すべての手続きを自分でやる

フリーランス薬剤師というのは、一見かっこいい響きですが、実態は「薬剤師」であり「経理担当」であり「総務部長」でもある、一人何役もこなす働き方です。
会社員時代は、給与計算も保険の手続きも確定申告も、全部誰かがやってくれていた。当たり前のように受け取っていた給与明細の裏側に、どれだけの事務作業が詰まっていたか——独立してはじめて、そのありがたさを痛感しました。

そして気づいたんです。フリーランスにとって、時間は文字どおりお金だということに。

仕事をしていない時間は、収入がゼロ。
役所に行くために半日つぶれれば、それはそのまま収入の損失です。
だからこそ、あらゆる手続きをいかに速く、いかに自宅で完結させるか——それがフリーランス生活の質を決める、と言っても過言ではありません。

そのカギを握っていたのが、引き出しに眠っていたあのカードでした。


【場面①】確定申告(e-Tax):65万円控除はここから始まる

フリーランスになって最初の関門といえば、確定申告です。
会社員時代は年末調整でほぼ完結していましたが、フリーランスはそうはいきません。
自分で収入を計算して、経費を整理して、税務署に申告する。最初はその作業量に目が眩みました。

青色申告65万円控除の条件はe-Tax申告

マイナンバーカードを使ってe-Taxで申告することで、状況は一変しました。青色申告特別控除の65万円は、e-Taxでの申告がその条件のひとつです。たったそれだけの違いで、節税できる金額が大きく変わってくる。フリーランスにとって、65万円の控除がどれほど大きいか——実感している方には、わかっていただけると思います。

夜中に自宅から申告完了、医療費も自動連携

しかも申告はスマホで完結します。夜中の12時、仕事を終えてソファに座りながら、税務署に行くことなく納税が完了する。マイナポータルと連携させれば、自分や家族の医療費データが自動で読み込まれて、医療費控除の入力すらほぼ不要になる。正直、最初にこれを体験したとき、「なんで今まで使ってなかったんだ」と、過去の自分を叱りたくなりました。


【場面②】現場での信頼:HPKIカード(薬剤師資格証)との連携

次に、薬剤師としての現場の話をさせてください。

電子処方箋時代に必須となるHPKIカード

電子処方箋という言葉、聞いたことがあるでしょうか。医療のデジタル化が進む中で、処方箋も紙からデータへと移行しつつあります。そしてその電子処方箋に関わるためには、HPKIカード——薬剤師資格証とも呼ばれる電子署名のための資格証——が必要になってきます。このHPKIカードの発行手続きにも、マイナンバーカードが関わってくる。持っていれば手続きはスムーズ。持っていなければ、それだけで出遅れる可能性があります。

「紙の免許証コピー」とのお別れが近づいている

さらに国は今、国家資格のデジタル化を進めています。将来的にはマイナポータルで薬剤師免許をデジタルで証明できる時代が来る。「紙の免許証のコピーを持ち歩く」という、あのちょっとした不安から解放される日が、もうそこまで来ています。フリーランスとして複数の現場を行き来する僕たちにとって、これは本当に心強い変化です。


【場面③】契約・事務手続き:移動時間をゼロにする

フリーランスの日常で地味に時間を奪っていくのが、契約や事務手続きです。

新規契約の本人確認がオンラインで一瞬(eKYC)

新しい派遣先や業務委託先と契約するとき、本人確認が必要になります。以前なら書類を郵送したり、窓口に出向いたりしていたところが、マイナンバーカードを使えばオンラインで一瞬。eKYCと呼ばれるデジタル本人確認が、どんどん普及してきています。

住民票・印鑑証明は近所のコンビニで1分

また、契約やローン審査で急に住民票や印鑑証明が必要になることがありますよね。「明日までに用意してください」と言われたとき、役所が開いていなかったら——会社員ならまだしも、フリーランスは仕事を休むこと自体が損失です。でもマイナンバーカードがあれば、近所のコンビニで1分。夜でも休日でも対応できる。この安心感は、使ってみないとなかなか伝わらないものがあります。


【場面④】健康管理:マイナ保険証として賢く使う

患者さんに教えるためにも「自分が使う」が大事

マイナ保険証として使えば、自分の特定健診の結果やお薬の服用履歴をデータとして確認できます。これは自分自身の健康管理に役立つのはもちろん、薬剤師として「患者さん側の視点」でマイナ保険証の使い勝手を理解しておくことにもつながります。現場で患者さんから「これ、どう使うんですか?」と聞かれたとき、自分が使っているからこそ、自信を持って答えられる。

高額療養費の手続き不要——キャッシュフローを守る

見逃せないのが、高額療養費の手続きです。フリーランスは国民健康保険に加入するケースが多く、万が一大きな病気や怪我をしたとき、窓口で高額の医療費を一時的に立て替える必要が生じることがあります。でもマイナ保険証を使えば、限度額を超える支払いが窓口で自動的に調整される。キャッシュフローが命綱のフリーランスにとって、これは想像以上に心強いセーフティネットです。


まとめ:マイナンバーカードは「事務作業のショートカットキー」

マイナンバーカードは、ただの身分証明書ではありません。フリーランスにとっては、事務作業を爆速にするショートカットキーです。

確定申告、資格証明、契約手続き、健康管理——あらゆる場面で、このカード一枚が「役所に行く時間」「書類を郵送する時間」「待つ時間」を根こそぎ削り取ってくれます。

フリーランスにとって、時間は資産です。浮いた時間は、次の仕事に充てても良い。勉強に使っても良い。あるいは、ゆっくり休む時間にしても良い。

引き出しに眠っているカードがあるなら、今日取り出してみてください。そのカードは、あなたの働き方を、もう一段階自由にしてくれるはずです。

そのカードは、あなたの働き方を、もう一段階自由にしてくれるはずです。

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