僕のぜんぜんきれいじゃない独立談

体験談

独立という言葉には、どこか前向きで、かっこいい響きがあります。
自分で選び、自分で決め、自由に働く。
でも、僕の独立は、そんなきれいなものではありませんでした。

むしろ、あまり人に積極的に語りたいような話でもありません。

会社員時代、うまくいっていたわけではなかった

会社員として働いていた頃、
大きな失敗をしたわけではありません。
問題を起こしたこともなければ、極端に評価が低かったわけでもない。

ただ、ずっと噛み合っていない感覚がありました。

自分が行きたいと思った店舗には行けない。
新しいことをやろうとしても、「前例がない」「今は難しい」と止められる。
周りの同期や後輩が少しずつ昇格していく中で、
自分だけは特に何も変わらない。

昇給もない。
評価が上がっている実感もない。

毎日、ほとんど同じ時間に起き、
同じ業務をこなし、
同じように疲れて帰る。

「不満だらけ」というほどではない。
でも、この生活がこの先何年も続くと思うと、
正直しんどかった。

転職しても、うまくいかなかった

環境を変えれば何かが変わるかもしれない。
そう思って、一度転職もしました。
経営を経験させてくれるとのことで張り切って転職!

でも、転職して1か月。
今度は社長とどうしてもウマが合わず、
飛び出るような形で辞めることになりました笑

そのとき初めて、
「自分は会社という大きな船の中で、
うまく泳げるタイプじゃないのかもしれない」
と思いました。

能力がないというより、
合わない場所にいただけなのかもしれない。
でも当時は、そんなふうに割り切る余裕もありませんでした。

独立は、前向きな夢ではなかった

独立を考え始めたとき、
「自分の薬局を持つ」という選択肢が
頭に浮かばなかったわけではありません。

薬局経営に興味がなかったわけでもない。
でも正直に言うと、
そのときの自分が心からやりたいことではなかった

大きな船から降りて、
いきなり別の大きな船を作ってひとりで乗る勇気はなかった。

それよりも、
一度、小さな舟に乗ってみたかった。

フリーランス薬剤師という選択は、
夢に向かって踏み出したというより、
「今のままではしんどい」という感覚からの、
消去法に近い独立だったかもしれません。

独立して見えたのは、意外と地味な現実

独立したからといって、
急に自由になったわけでも、
毎日が楽しくなったわけでもありません。

社会保険の手続きは全部自分。
収入は月によってバラつく。
契約がいつ終わるかは常に分からない。

正直、不安はあります。

でも、不思議と
「会社員に戻りたい」と思ったことはありません。

理由は単純で、
自分で選んだ結果だからです。

働く場所も、時間も、契約も、
全部自分で決めている。
うまくいかなかったとしても、
「誰かのせい」にしなくて済む。

それだけで、気持ちはずいぶん楽になりました。

きれいじゃなくても、独立してよかった

僕の独立は、
成功談でも、理想的なキャリアでもありません。

逃げに近かったし、
自信があったわけでもない。

でも今は、
「向いていない場所から降りた」
ただそれだけだったんだと思っています。

独立は、立派な理由がなくてもいい。
かっこよくなくてもいい。

「このままじゃしんどい」
それだけでも、十分な理由になるんだなと思います。

コメント